10月5日、6日、7日は「松山地方祭」が行われました。
市内全域、殆どの地区がお神輿を持っているので、それぞれ地域の習わしに沿って担ぐというもの。その日は学校も休みになるくらい街中お祭りムードです。
街中、紙垂(しで)や提灯が吊りさげられます
よさこい祭り(高知)のような華やかなエンターテイメント性はありませんが、連綿と受け継がれてきた風習を大事にしながら一致団結して自分たちの神輿を担ぐ姿には、祭り本来の良さがあります。
道後地区の様子。
朝5時、担ぎ手が集まってきました。
こんな早朝に行う理由は、皆が寝静まった静かな時間に神様が移動するとされているからだそう。
会ごとに幟を掲げ「エイサー!エイサー!」という掛け声とともに伊佐爾波神社に向かって神輿を取りに行きます。この提灯行列、なぜか忠臣蔵を思い出します。
道後温泉のからくり時計前は、大勢の警官が配備されて物々しい雰囲気になっていきます。
そう、この地区は「鉢合わせ」と言って、神輿同士を荒々しくぶつけ合うのが習わし。
「もてこい!もてこい!」という相手を挑発するような掛け声を出した後、神輿を斜めに傾けて担ぎ手が走っていきます。
見ている方は、ぶつかり合う衝撃音と歓声を聞きながら、人が挟まっていないか下敷きになっていないか、そればかりが心配になってしまいます。
担ぎ手と観客は次第にヒートアップしていき、気付くとあちらこちらで喧嘩も起きるほど。すごい熱気です。
そして立花地区でも。川沿いの公園でまたもや鉢合わせをしています。
そして鉢合わせの後はこのポーズ!
担ぎ手が両腕をピンと伸ばして、高く高く神輿を上げる「差し上げ」と呼ばれる担ぎ方です。
ちなみに鉢合わせをする神輿には、衝撃で壊れないように太い鉄柱が入っているのだそうです。
勇壮な姿に感動したり興奮したり、少し怖いなと思ったり。
穏やかな伊予弁からは想像もつかない、松山の過激な一面を見ることができました。
愛媛人の強い郷土愛は、こうした祭りで地域の絆を深めているところからくるのだと改めて感じた3日間でした。
愛媛人の強い郷土愛は、こうした祭りで地域の絆を深めているところからくるのだと改めて感じた3日間でした。
松山の秋祭りの様子(2013年)