松山にちょっと不思議な定食屋があります。
その名は「喰心坊(くいしんぼ)」。
何が不思議かというと、店主が「水石」好きで、店のいたるところに石が置いてあるのです。
しかも、ここに置いてある石の大半は、松山を流れる石手川の上流で店主自らが採取してきたものだそう。石手川ってこんな石があるの(!?)と、ちょっと驚く模様もあります。
水石が置かれて、半分しか座れなくなっている座敷席…。(↑)
石と向かい合って食べる、そんな感じです。
米俵の上に、無造作に置かれている水石たち。(↑)
大事なのか、そうじゃないのか、よく分かりません。
ちなみにこの定食屋、いつも厨房で家族喧嘩が勃発しています。
喧嘩というか、調理担当のお母さんがかなりの確率で怒っています。
店内は音楽やテレビがかかっておらず基本しーんとしているので、お母さんの怒る声を聞き、目の前の「石」を眺めながら、みんな静かに食べる、それがこの店のスタイル。実にシュール。
つげ義春の世界へ行ってしまいそうになります。
ホルモン定食 大きなスープも付いて600円
でも、ご飯は美味しくてボリューム満点。
しかも安いのでお昼には続々と人が押し寄せます。
もしこれから行くという方は、お母さんの怒鳴り声は「名物」だと思って楽しんでください。
喰心坊
愛媛県松山市中村3-2-5