2018-03-18

【茨城編】種からつくられた「箒」と出会う


茨城で素敵な箒をつくる方々と出会いました。




先日、ミニ箒がつくれるワークショップが開催されるという情報を入手し、早速車を走らせて常陸太田市へ。




初めて訪れましたが、昔ながらの商店街には古い建物も残っていてアットホームな雰囲気にほんわか。この日はひな祭りイベントも開催されていたので、ひな人形や吊るし雛が商店の各所に飾られていて賑やかでした。




この地域では、昔から箒がつくられていて最盛期にはなんと50軒以上の農家で箒づくりが営まれていたそうです。茨城で生まれ育ったのに、初めて知る情報にビックリ!知らないことがまだまだありそうです。




ワークショップを開催していたのは、ベテランの箒職人から原材料となる草の栽培や製作工程などを学び伝える活動をしている「種継人の会」のみなさん。

今回は、ミニ箒づくりを体験させていただきました。




束の太さを選んだら、手製の器具を使って柄の部分を編み込んでいきます。
紐の巻き方は色んな種類があるようですが、一番シンプルなものに挑戦。




交互に紐を入れていく単純な作業ですが力の加減が難しく、途中でプチンと糸が切れてしまうアクシデントも…!乾燥しないように霧吹きで水をかけながら、糸と草の状態を見極めて編んでいくのがポイントのようです。




切れた糸は先生に直していただき、なんとかミニ箒が完成しましたー!!
人生初の箒づくりはドキドキ・わくわくの連続で、予想をはるかに上回る楽しさがありました。なんて充実したワークショップなんだろう…!




丁寧に教えてくださった種継人の会の方々、ありがとうございました。(隣でいい子にしていてくれた娘にも感謝。)

会場となった鯨ヶ丘商店街のくじら屋さんには色んな種類の箒が売ってましたが、使い勝手も良さそうなこの箒を購入。柄が少し長めで胸くらいまであるので腰を曲げなくても掃除が楽で、掃いた感じも柔らかいのが気に入りました。




編んでいるモスグリーンの糸は草木染で染めたのだそう。
細やかなこだわりと愛情が、箒の佇まいから伝わってきます。




どの分野でも職人の高齢化が進み後継者不足が危ぶまれるなか、種継人の会のような手仕事を学び伝える応援団が発足するのは地域にとっても活力になるし、本当に素晴らしいことだと思いました。


あわせて買ったミニ箒。キッチンやデスク周りで活躍しそう。


しかも尊敬すべきは、種まき、収穫、選別、脱穀、煮出し、乾燥、編み込み作業と、1本の箒ができるまでの一連作業を焦らずに時間をかけて学んでいるところ。上辺だけでない地に足が着いた活動を、心から応援したくなりました。



種継人の会では、種まきの時期などにボランティアを募集しているそうです。興味のある方は種継人の会のホームページをご覧ください。(私も体調が良ければお手伝いに行きたいな~!)


●種継人の会
http://tanetsugibito.com/