愛媛のしめ飾りについてまとめてみました。
県庁所在地の松山に一番多かったのは、この「しゃくし」というかたち。
藁はテニスのラケットのような形をしています。
注連飾り研究家・森須磨子さんの著書「しめかざり(福音館書店)」によると、しゃくしとはお味噌汁などをすくう調理器具(お玉)のことで、1年の福をすくいとるという意味があるそうです。
東部・西条市に多かったのがこちらのかたち。
構造はしゃくしと似ていますが、輪が小さめで垂れが長く太いのが特徴です。
青々しい縄がとってもきれいです。
橙が下に付いていると縄のかたちがよく分かります。
そして、西条と四国中央で多かったのがこのかたち。
モト(綯い始め)は向かって左のものと、右のものと、飾っている家によってさまざまでした。
四国中央市にある生花店で売っていたのがこちら。
この地域でよく飾られている伝統的なかたちだそう。
そして南部の西予や宇和島には、この暖簾型が多く飾られていました。
前のブログで紹介した特設小屋には、暖簾型の中央に輪飾りが付いているオリジナルのかたちも。
橙ではなく、かぼすやみかんを付ける地域もありました。
一年の無事と代々の繁栄を願って飾るしめ飾り。
県内でも地域によって色んなかたちがあることに改めて驚きました。
きっとまだまだあるんだろうなぁ~。
来年も引き続き調査したいと思います。