愛媛はこのところ、毎日雨が降っています。
梅雨だから仕方ないけど、その降り方は時に怖いくらい猛烈で、室内にいても不安になるほど。
昔、故郷のおばあちゃんが、「雨が降っと足や関節が痛くなってよ~」と言っていて、子ども心になんでだろう?って思ってましたが、最近はそれが分かるようになりました。(分かるようになってしまいました…。)
雨だと、どうしても体が思うように動かない…(笑)。
そんな現状を吹き飛ばそうと、最近はもっぱら図書館に通って「鉢巻だるま」について調べています。
これは、よしを民芸店(愛媛)が手掛ける「宇和島 鉢巻だるま」。
頭に豆絞りの鉢巻をしめ鋭く睨む男らしいだるまは、関東に住んでいた時は殆ど目にしたことはありませんでしたが、西日本では京都、大阪、兵庫、名古屋、岡山、鳥取、福岡など、意外にも色んな地域でつくられているようです。
なかでも名古屋は鉢巻だるまの生産地として知られており、愛媛の鉢巻だるまもそのあたりから伝わったのではないかと言われています。
ちょっと粋なだるまたち。(いや、「男たち」という方がしっくりくるかも。)
だるまのデザイン(青幻舎)より
どういう意図でつくられ、どんな風に伝わってきたのか。
各地の鉢巻だるまの特徴を見比べれば、そのナゾが解けるかなと思って気軽に調べ始めたのですが、これがすごーく面白いっ!
鉢巻の巻き方や、顔の表情、からだのバランス、目が入ってるもの入っていないものなど、地域ならではの特色があって、見ればみるほど親近感が湧いてきます。
一般的なだるまにはない、ある種の強い生命力というか、願いを叶えようとする執念というか、強烈な使命感を宿って(抱いて?)いるような気がしてなりません。
産地によっては既に後継者がおらず、生産されていないだるまもあるようですが、こうして文献で知ることができるのはありがたいです。
鉢巻だるまに限らず、郷土玩具の多くは口伝で受け継がれてくることが多いので、文献によっても由来や発祥地は微妙に異なっています。
なので、まだもう少し調べてみないとはっきりとしたことは言えませんが、こうした文献から自分なりの仮説を立て想像をぶわ~っと膨らませ、ああでもないこうでもないと考えながらだるまの歴史をひとり楽しんでいます。
さぁ、今日もだるまさんとにらめっこです。
※上記写真は、こちらの本「日本のだるま」(徳間書店/1982年)から拝借しました。