2017-02-01

「鬼ぐい」って何だ!?


地元のスーパーの節分コーナーで、こんなものを見つけました。

ん? 「鬼ぐい」? 18円?




聞いたことがない「鬼ぐい」という名前のモノ…。

鬼に食わせるモノなんだろうか…?
それとも、金棒のようなモノなんだろうか…?

色んな妄想を膨らませつつ、とりあえず1本買って自宅に帰り、わたしのバイブル本「民俗の知恵(大本敬久著)」で調べてみると、




節分の飾り物として「タラの木に、鰯(いわし)の頭とトベラをはさむ」と書いてありました。

つまり、この木に付いていたのはトベラ(常緑小高木の一種)で、これに鰯を付けて玄関に飾るとトゲのある木と鰯の悪臭で鬼を退散させる効果があるのだそう。

そう言えば、茨城の実家でも柊鰯(ひいらぎいわし)なるもの(鰯の頭を柊の枝に刺したもの)を玄関口に飾っていたなぁ。

でも、「鬼ぐい」ではなく、普通に柊鰯とか鰯のお飾りとかって呼んでいたような。




調べてみると「鬼ぐい」という名称は、四国の一部で使われている呼び名なんだそう。

「鬼ぐい」の「くい」とは、方言でトゲトゲしているという意味なんだとか。
漢字で書くと、鬼食い?鬼喰い?鬼杭い?どれなんだろう。

早速、鰯を買ってきて、魔除けの完成~!




でも、近年では(鰯の頭をネコに食べられたりするので)鰯は付けず、このタラ木とトベラだけを飾る方が多いらしく、ご近所でもこの枝だけを玄関先に飾っているお家が結構ありました。

ちなみに、飾る場所は玄関でもいいし、台所でもいいのだそう。

ほぇ~、まだまだ知らない風習がたくさんありそうです。